撮影:赤羽佑樹

はじめに

東北のとある集落では、女の両親に結婚の許しを得るため挨拶をしに行った男は、用意された食事を一切口にせず断るという風習がある。
これは、かつてその土地の大名家を訪れた武士が「水をたくさん飲んできたので結構」と言い続け、用意されたご馳走を一切口にしなかったという逸話に起因している。この質素で我慢強い武士の姿に、大名はいたく感心し娘を嫁に出したのだと語り継がれている。
以来「水をたくさん飲んできたので結構」は「娘さんを嫁に下さい」を暗に示す言葉としてその土地に根付いた。
一方、どうしても娘を嫁にやりたくない親は食事を断らせぬよう懸命になった。目の眩むようなご馳走を用意したり、それでも口にしないような者は羽交い締めにして無理やり口にねじ込むようなことさえあった。また、ご馳走にありつきたいがために裕福な家の娘に求婚し、ただ飯ただ酒にありつくような詐欺まがいな輩も現れたというのだから手に負えない。という嘘を思いつきました。最後まで読んでくれてありがとうございます。この村は全て幻です。

撮影:赤羽 佑樹

テニスコートとは?

神谷圭介、小出圭祐、吉田正幸の3名で構成されたコントグループ。公演でコントを発表するほか、書籍・雑誌などでイラストや文章の仕事もおこなっている。2016年よりNHK-Eテレ『シャキーン!』に構成作家として参加。
近年のおもな活動としては、『月刊Newsがわかる』(11~)、『球体6』(15)、『2016年のrelax』(16)、『Maybe!』vol.1~3(16)へのコラムの執筆。
『THE MIRROR展』(14)、『PHYSICAL TEMPO 七不思議』(15)、『いとうせいこうフェス』(16)、『マッシュのホームパーティー:笑いの時間』(16)などへのイベント出演。また『東京ミッドタウン・デザインハブ企画展・ももも展』(15)では、漫画を制作し展示した。
自主公演としては『し(しわしわ)わ』(14)、『テニスコートの恋』(15)、『クリスマスムードの会(フロム・ニューヨークとの共催)』(15)、『最高に盛り上がるイエイ』(16)、『ウィンブルドン』(16)、『フォルト5』(17)などがある。

テアトロコントとは?

2014年11月より、いとうせいこう、倉本美津留、大林素子がコミッティとなり立ち上げられたコント公演企画『渋谷コントセンター』が、2015年9月より開始したコント公演。
お笑いライブなどで活躍するコント師・2組と演劇界で活躍する喜劇団・2組が、それぞれ30分の持ち時間で作品を上演する。2017年9月までに21公演が開催され、「コントと演劇のボーダー」を揺るがすさまざまな化学反応を起こしている。
出演したおもなコント師は、さらば青春の光、かもめんたる、ラブレターズ、チョップリン、Aマッソ、ロビンソンズ、ジグザグジギー、ゾフィー、マッハスピード豪速球、わらふぢなるお、パーパー、GAG少年楽団、夜ふかしの会など多数。
喜劇団では、ナカゴー、トリコロールケーキ、東葛スポーツ、玉田企画、サンプル、ほりぶん、ワワフラミンゴ、フロム・ニューヨーク、ミズタニー、明日のアー、水素74%、わっしょいハウス、切実など。
テニスコートも、vol.5、vol.8、vol.10、vol.18の4回出演しており、今回の公演はテアトロコントspecialとしての開催となる。

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